酒類販売業免許

01/18/2022

国税庁HP:酒類の免許

お酒の販売業を営むためには、酒類販売業免許を取得します。

多くの飲食店の場合、食品衛生法に基づきお酒を抜栓(開栓)して提供するので、飲食店営業許可深夜酒類提供飲食店営業届出、風俗営業許可)を取得して営業します。

一方、町の酒屋さんや通信販売で、抜栓(開栓)していないお酒をそのまま販売するため、酒税法上の酒類の小売業となるため、酒類販売業免許を取得する必要があります。

酒類販売業免許は大きく分けると2つ

お酒の販売は、販売形態や販売先によって「小売業」と「卸売業」に免許が分かれます。

小売業は、飲食店や一般消費者など、酒類販売業免許を持っていない方へ販売することを言います。

卸売業は、リカーショップやスーパー、コンビニなどの酒類販売業者等、酒販免許を持っている方へ販売することを言います。

酒類小売業免許

酒類小売業免許は、飲食店や一般消費者を対象にお酒を販売する免許です。リカーショップやコンビニの様に店頭でお酒を販売したり配達する「一般酒類小売業免許」と、インターネットやカタログ等により販売する「通信販売酒類小売業免許」があります。一般酒類小売業免許は、原則、全酒類の小売りが可能ですが、通信販売酒類小売業免許には、取り扱えるお酒に制限があります。

免許区分 販売方法 備考
一般酒類小売業免許

飲食店に配達

一般消費者に店頭で販売

国産酒・輸入酒に関わらず全酒類の小売ができる

有店舗、無店舗ともにOK

1つの都道府県で小売りができる

それぞれの販売場ごとに免許が必要

通信販売酒類小売業免許 インターネット等による通信販売

輸入酒は制限なく小売できる

国産酒は大手メーカーの酒類は小売りできない(3,000kl制限)

2つ以上の都道府県で小売ができる

既に、酒類小売業免許を取得している方が、新たに酒類の通信販売を行いたい場合は、条件緩和申請により通信販売が可能になります。

免許を受けないで酒類の販売を行った場合には、酒税法上、1年以下の懲役または50万円以下の罰金に処されます。また、偽りその他不正な行為により販売業免許を受けた場合など一定の要件に該当する場合には、販売業免許が取り消されることがあります。

酒類卸売業免許

酒類卸売業免許は、酒販免許を持っている酒販業者を対象に卸売する免許です。卸売する酒類の仕入れルートや販売ルート、種類、数量等により取得する免許が異なります。

免許区分 販売方法 備考
洋酒卸売業免許

ワイン、ウイスキー、スピリッツ

リキュール、発泡酒等を卸売する免許

他の卸売業者からの仕入れた酒類の販売もできる

輸入卸売業免許 自社輸入の酒類を卸売する免許

 

輸出卸売業免許 自社輸出の酒類を卸売する免許

 

自己商標卸売業免許 自社開発商品(オリジナル銘柄等)の酒類を卸売する免許

自己商標以外は卸売できない

全酒類卸売業免許 全ての酒類が卸売できる免許

※取得するハードルが高い

※抽選、付与可能枠あり

ビール卸売業免許 ビールを卸売する免許

※取得するハードルが高い

※抽選、付与可能枠あり

酒類販売免許の条件緩和申出

酒類販売業免許を取得して事業を行っている場合で、新たに酒類品目を増やして販売したい場合や、指定以外の販売方法で酒類販売したい場合に行う申出です。

例①:通信販売酒類小売業免許→業者へ卸売したい場合

例②:一般酒類小売業免許→インターネットで酒類販売をしたい場合    など

事業計画性が大事

酒類販売業免許を取得するためにクリアしなければならない要件が4つあります。

①人的要件(酒税法第10条1号から8号関係)

  • 申請者が過去に免許取消処分を受けていない(3年経過している)
  • 申請者が国税又は地方税の滞納処分を受けていない(申請の2年内)
  • 申請者が過去に関係法令の処分を受けていないこと(一定期間経過していること(未成年者飲酒禁止法、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律、暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律、刑法又は暴力行為等処罰に関する法律、禁固以上の刑等))

②場所的要件(酒税法10条9号関係)

  • 申請場所の状況等が酒類販売を行う為に適切な場所であるかどうか

③経営基礎要件(酒税法10条10号関係)

  • 経営経験、酒類業界経験の有無や、資金、経営状態がふさわしいかどうか

④受給調整要件(酒税法10条11号関係)

  • 仕入から販売のルート、価格や品質の適正等、具体的な事業計画があるかどうか

4つの要件がクリアできないと免許取得できません。特に、②場所的要件、③経営基礎要件、④需給調整要件について満たせない状況であることが多い印象です。要件がクリアできるかどうかは税務署の総合的な判断になります。

酒類販売業免許申請の必要書類

酒類販売業免許等申請書類一覧表

審査期間(標準処理期間)と登録免許税

申請書を提出(税務署に申請書類が到達した翌日から起算)から、原則2か月となっています。追加書類の提出や補正等があった場合は、その日数は除算期間(標準処理期間から除外)になります。

審査が終わると酒類販売業に伴う登録免許税の通知が届きます。税務署や金融機関等で登録免許税を納付します。

登録免許税を納付したら、納付済領収証が発行されますので、登録免許税の領収書提出書に貼付して、指定された期日までに税務署に提出します。

登録免許税は、免許1件につき30,000円です。

酒税法上の義務(酒税法第46条~第50条の2)

酒類販売業者には、酒税法の規定により、下記の義務が課せられています。これらの義務を履行しない場合には、1年以下の懲役または50万円以下の罰金の処せられます。

①記帳義務

1.仕入に関する事項

・仕入数量 ・仕入価格 ・仕入年月日 ・仕入先の住所及び氏名又は名称 ※酒類の品目別及び税率の適用区分別(アルコール分別など)

2.販売に関する事項

・販売数量 ・販売価格 ・販売年月日 ・販売先の住所及び氏名又は名称 ※酒類の品目別及び税率の適用区分別(アルコール分別など)

3.帳簿の備付場所及び保存期間

酒類販売業者が作成する帳簿は、その販売場ごとに常時備え付けておき、帳簿閉鎖後5年間保存する必要があります。

②申告義務

【毎年度報告を要するもの】
  • 酒類の販売数量等報告書

  • 未成年者の飲酒防止に関する表示基準の実施状況等報告書
【事由が生じる都度、申告を要するもの】
  • 住所及び氏名又は名称、販売場の所在地若しくは名称に異動があった場合
  • 酒類の販売業を休止する場合又は再開する場合
  • 免許を受けた販売場と異なる場所に酒類の貯蔵のための倉庫等を設ける場合又はその倉庫等を廃止する場合
  • 税務署長から、酒類の販売先(酒場、料理店等)の住所、氏名又は名称の報告を求められた場合

③届出義務

  • 販売場等(酒類の製造場以外の場所)で酒類を詰め替えようとする場合

免許取得後に必要な各種手続

酒類販売業免許を取得してから、下記事由等が生じる場合はそれぞれ手続を行う必要があります。

  • 酒類販売業者が販売場を移転しようとする場合
  • 酒類販売業を廃止しようとする場合(免許を受けている複数販売場の全部または一部を廃止する時を含みます)
  • 酒類販売業者につき相続が発生し、相続人が引き続き酒類販売業免許を継続しようとする場合
  • 酒類販売業者につき事業譲渡が発生し、譲受人が引き続き酒類販売業を継続しようとする場合
  • 酒類販売業者が法人成り等をする場合

これらの手続は、e-Tax により行うことができます。

お問合せ、ご相談はこちら

一般酒類小売業免許の要件

通信販売酒類小売業免許の要件

酒類小売業免許の要件